ちょうど1年前に定年で退職してからずっと無職だ。
一言でいえば非常に気楽である。朝何時まで寝ていようが勝手であるし、明日の予定など全くない。
無職になってからストレスがなくなったような気がする。人間だからストレスがない状態は考えられないが、少なくとも仕事に関するストレスはなくなった。
男が一歩家を出たら七人の敵がいると言われる。
嫌いな人間と付き合わなければならないこと、大失敗したときの大恥、上司から難題をふっかけられたり、誰もが経験することばかりだ。
仕事をして報酬を得るということは、嫌なことをする対価とも言えるかもしれない。
無職になって嫌なことがなくなった分、報酬がなくなった。
幸い年金という社会保障を受けられる身分であるので贅沢を言わなければ何とか無職で報酬なしでも生活はできている。
最近、大学、高校を卒業しても仕事が見つからない若者や、不況のため会社をリストラされたサラリーマンが増えているという。
たとえ仕事が見つかったとしても低賃金に甘んじなければならないような状態だという。本人たちにとってみれば非常に深刻な問題だ。
ある経済評論家はデフレスパイラルが元凶だという。
あまりに物価が安くなりすぎて企業の利益が少なくなり従業員に払う賃金が少なくなり、みんなが安いものしか買えない循環が続いているというのである。
ということはインフレ誘導政策が必要なのかと疑いたくもなる。
インフレ政策といえば思い出すのがバブルである。1980年代のバブルで儲かった職種は不動産と証券会社だった。土地と株は必ず上昇するという思い込みをみんなが持っていて借金して土地を買ったり、株を買ったりした。
波に乗った人は土地や株を売って荒稼ぎをした。
波が引くのも早かった。波に乗り遅れた人はトランプのババ引きのババの土地や株が売れずに大損をした。
最近、マンション等不動産の売れ行きが良くないということのようだが、不動産の値段は高くないのにどうしてだろうね。
消費者心理として、自分が買った不動産の価値が将来確実に上昇するとみんなが思うようになれば不動産の売れ行きは上昇するだろうね。
逆に今後不動産の価値が下がると思えば、売れないだろうね。
しかし、不動産は生活必需品なので購入意欲はみんな持っているはずである。
どうしても住宅が必要な人たちは少しでも安い中古住宅に走っているそうだ。
新築不動産の売れ行きが良くなれば景気回復のきざしが見えてデフレも終息するのではないだろうか。
そのためには、将来不動産の価値が上昇するとみんなが考えるようにならなければならないね。
バブルの反作用があまりに大きく、企業の損失も多かったので、今さらバブル誘導は
ないと思うが、景気回復のポイントは小幅なインフレ誘導と将来の安心感をみんなが持てる政策を打ち出すことができるかどうかにかかっていると思う。
景気は循環する生き物なので底があって天井がある。今は底から這い上がりつつあって来年ぐらいには明るくなると思っているところだ。
しかし、無職で年金者にとっては物価安より物価高が強敵です。
デフレの時代では低賃金と雇用不安、インフレの時代では物価高、どちらがいいというよりどちらに転んでも対応ができる自分自身を確立しておくことが大事だね。
確かに企業の終身雇用が崩壊し、雇用が不安定となっている今
返信削除、派遣だけでなく正社員といえども将来の不安を常に感じている時代だよね。
そういう時代には不動産などの大きな出費はなるべく少なくするように財布の紐が引き締まっている。
しかし生産業としてはどうやって消費を拡大させていくか、自分自身が不安定ながらもそういうことも考えなければいけない、なんだか矛盾しながら仕事をしている感じだね~。
将来不安がある限り不動産を含めた個人消費の回復は難しいね。まずは現役世代の給料が増えてほしいね。
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